「異常気象」「気候変動」の違い

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今回は異常気象と気候変動の違いについてお話したいと思います。

異常気象とは

「異常気象」とは、大まかに言うと、「過去数十年でなかったほど特異な天候」といった意味の言葉です。過去の平均的な状況から大きく外れ、人が一生の間でまれにしか経験しないような異常な現象を言います。「今年の夏の暑さは、異常気象にあたる」「世界各地で異常気象が観測されている」のように使われます。

「異常気象」の具体的な定義は、「世界気象機関(WMO)」で定められています。それによると、「異常気象」とは、「平年値から著しく変化した天候」を指します。「平年値」とは、日々変動する気象要素の、30年間の平均のことです。つまり「異常気象」は、30年に1回程度の割合で起こるような、大幅な天候の変化であると言えます。「異常気象」には、大雨や強風といった数時間程度の現象から、干ばつや冷夏など数ヵ月単位の現象まで含まれます。

気候変動とは

「気候変動」とは、「長い年月の間に気候が変動すること」という意味の言葉です。「気候変動のペースが早まっている」「気候変動は避けられない」のように使われます。

「気候変動」は、このように長いスパンで見た気候の変化を指す点が、「異常気象」との違いです。「気候変動」の場合、1年単位で繰り返される大気の状態(気候)が、少なくとも10年~数10年といった期間で変化することを指しています。「異常気象」の場合は、長くても数ヵ月の現象なので、この点は両者の大きな違いになります

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