フードロスとその問題

経済

今回はフードロスと問題についてお話したいと思います。

フードロス(食品ロス)とは?

「フードロス」とは、「問題なく食べられるのにもかかわらず、捨てられてしまう食料」という意味の言葉です。文字通り、「フード(食料)のロス(損失、浪費)」を指します。言葉自体は新しいものではありませんが、2016年ごろからメディアで盛んに使われるようになりました。「食品ロス」と呼ばれることもあります。英語においては、「food waste」と表現されるのが一般的です。

日本のフードロス事情

日本でも、毎年膨大な量の食品が無駄に捨てられています。平成29年度の推計では、1年間に2,550万トンもの食品廃棄物が発生しており、その中でフードロスに相当する量は、612万トンに及びます。1人あたりに換算すると、約48kgです。言い換えれば、日本人1人1人が、ご飯1杯を毎日捨てている勘定になります。次はフードロスで起きる問題についてです。

食料不足

フードロスの問題点としてまず挙げられるのが、「食料不足」です。
日本では少子化が問題となっていますが、地球規模の人口は増加の一途を辿っており、2050年には100億人に達すると言われています。現在でさえすべての人に食料が行き渡らず、飢餓に苦しむ人が多くいる状況なのに、このまま人口だけがどんどん増えていけば、食料不足がますます深刻化していくことは明らかです。

環境負荷

当然ですが、廃棄された食品については、然るべき処理を行わなくてはなりません。日本の場合は焼却処分するのが通常ですが、世界では埋め立てによる処分が多くなっています。この埋め立て処分はメタンガスの発生を伴うのですが、実はメタンガスは、二酸化炭素の25倍にも及ぶ温室効果を持っており、地球温暖化の大きな要因の1つとされています。

経済的損失

生産や流通の過程では、さまざまなコストが発生しています。機械の稼働や輸送には、石油などのエネルギーが必須ですし、栽培や調理には、労働者による手間や時間のコストもかかっています。そうして食品にかけられたコストが全て、廃棄処分を辿ることで無駄になってしまうわけです。

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