セールステックとは?

ビジネス
Business analysis and artificial intelligence. Businessman using tablet computer. Network structure and graph.

今回はセールステックについてお話したいと思います。

Sales Tech(セールステック)の意味とは?

「セールステック(Sales Tech)」とは、「営業」や「販売」を意味する「Sales」と、「技術」を意味する「Technology」を組み合わせて作られた造語です。この場合の「技術」は、主に情報技術を指しているので、「セールステック」は「営業活動の効率化や生産性の向上を図るための、ITなどの先端テクノロジーを活用したツール・手法」といった意味を表すと言えます。
すでに各分野では、ITなどの活用による業務の効率化や利便性向上が進められていますが、「セールステック」もその流れの一端になります。

ビジネスシーンにおいてセールステックが注目される背景には、少子化による人手不足や、働き方の多様化が大きく関係しています。また、クラウド化の普及で導入のコストが下がったことも、セールステックの需要が高まった一因となっています。

営業加速ツール

「営業加速ツール」とは、文字通り「営業活動を最適化させ、加速させるツール」のことです。「SFA」とも呼ばれます。営業活動に関連した業務のデータ化を行い、効率化を促す支援ツールになります。継続的な営業活動の支援や、関連部署と連携し、組織強化を図るなどの目的で導入されます。代表的なセールステックとしては、「Senses」や「eセールスマネージャー」、「UPWARD」などが挙げられます。これらは営業関連の事務処理などの煩雑な作業を効率化させるだけでなく、有益な情報の可視化を素早く行うこともできます。

顧客関係管理

「顧客関係管理」とは、「顧客中心でのビジネス展開を行い、利益の最大化を図るマネジメント手法」のことですが、セールステックではそのためのITツールを指して使われることが多くなっています。CRMの機能には、「個々の顧客の基本情報などの一括管理」「売れる傾向の分析などの顧客解析」「問い合わせに関する管理」といったものがありますが、いずれも顧客との良好な関係の構築や維持に役立つものです。また、CRMによって収集・解析された情報は営業部門で共有されるので、成約率の向上などにも貢献します。

顧客体験

セールステックにおける「顧客体験」とは、ユーザーのオンライン体験の向上を目的として開発されたツールのことで、「MA(マーケティングオートメーション)」とも呼ばれます。
例えばサイトを訪問したユーザーに対し、その訪問回数や頻度、目的などに合わせたポップアップを適切に表示させる接客ツールや、24時間体制でユーザーの質問・疑問に答えるチャットツールなどがこれにあたります。これらのツールは、快適な顧客体験の提供によって売上を向上させる目的で導入されます。

コンタクト・コミュニケーション

「コンタクト・コミュニケーション」は、音声技術やチャットツールなどの活用により、顧客との直接的なコミュニケーションの質を向上させるセールステックです。顧客の質問に対し最適な受け答えを提示する「サジェストツール」や、アポイントメントの自動化を行う「バーチャルアシスタント」などがこれにあたります。近年はコミュニケーションの手段が多様化したぶん、営業マン視点では負荷が増大した面がありますが、こうしたセールステックにより、連絡業務を効率化して対応漏れなどのミスを防ぐことができます。

人材開発・コーチング

こちらは文字通り、営業マンの教育や、コーチングを目的としたセールステックを指します。このカテゴリーにおいては、インターネットや動画等を利用して学習する「e-ラーニング」システムや、オンライン上でのロールプレイング、AI活用によるコーチングアプリといったものが当てはまります。近年は、実績の豊富な営業マンの行動特性を分析・抽出することにより、実績の少ない営業マンの苦手分野などを効率的に伸ばしていく手法が注目を集めています。

ローコード/ノーコード開発

「ローコード開発」とは、最小限のソースコードによってソフトウェア開発を行う手法や、そのための支援ツールを指します。一方「ノーコード開発」は、文字通りソースコードを書く必要がないソフトウェア開発と、その支援ツールのことです。これらのセールステックによって、プログラミングスキルのない担当者でも用途に適うアプリ作成などが可能となり、業務効率化につなげられるとして注目されています。代表的なものとしては、「Kintone」や「Amazon Honeycode」といったサービスが挙げられます。

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